作務衣プロジェクト
HIV/エイズ感染に苦しむタイの人々
タイ(人口約6,000万人)におけるHIV/エイズ感染者・患者は、最近減少傾向になってはいますが、ピーク時(1997年から1998年頃)には120万人を超えたといわれています。エイズは死に直結する病というイメージが強く、また性感染による場合がほとんどであることから、感染者は大きな差別を受け、社会から排除される対象にまでなっています。しかも感染者の多くは生産年齢層にあり、家庭的な問題も大きく、つまり、一家の働き手が感染して死に至り、そして子どもたちが残される。あるいは妻や子どもたちへの二次的な感染もあり得る、という状況がタイのあちこちに見られるのです。とくに北部タイ(チェンマイ、チェンライ、パヤオの各県)の感染者数はタイ全土の40%を占めるといわれ、問題は深刻化しています。